患者フローの改善、スタッフのストレスレベルの低減といった、効率化と利益の両面での効果をあげること、これらは日本有数の整形外科病院である船橋整形外科病院が、ゲティンゲの患者フローマネジメントシステム INSIGHT を導入したことで、達成された成果です。
船橋整形外科病院のデジタル化による成果
早期の ROI(費用対効果)と収益増加の達成
予約プロセスの円滑化と生産性の向上
効率的な病床管理で計画性の向上
職場のストレス軽減
INSIGHT を導入したことで、医師や看護師、医療事務スタッフが入院手続きにかける時間や労力を削減することができました。入院率や稼働率が上がるので、病院全体にもメリットがあります。入院の予定を早く伝えることができるので、患者さんの満足度も上がっています。
病院が解決すべき経営課題
2019年、船橋整形外科病院では、ホワイトボードで入院予約状況を管理していました。空室状況をリアルタイムに把握することはできず、3つの病棟のスタッフ間で何度も電話をかけ、毎日歩き回って各部屋の患者とベッド状況を確認する必要がありました。
そのため、病院の病床稼働率は70%前後(ピーク時79%)で推移しており、効率の悪いリソースの運用と管理面でのスタッフの苦労がうかがえました。デジタルでのシステム運用がないため、27の診療室を有する3つのクリニックから3つの病棟への入院予約をリアルタイムで把握することは、時間とエネルギーを消費するだけではなく、看護師長が不在の時は入院予約ができないといった問題もありました。
運用をデジタル化することで、病床管理や入院予約が非常に効率よくできるようになりました。
シンプルでストレスのないソリューション
船橋整形外科病院では、リアルタイムな情報把握、より効率的な病床管理とより優れた病床計画を可能にするシステムを探していました。デジタルで使いやすいシステムはいくつかあるものの、手頃な価格のものでは病院のニーズに合わせたカスタマイズができず、また希望に沿ったサービスは予算オーバーとなってしまう状況でした。
病院は、デジタルソリューションのエキスパートとして、また病院変革における経験豊富なパートナーとして、ゲティンゲと緊密に連携して問題の核心に迫りました。INSIGHT は初期投資が高いと考えられたものの、試算をしたところ数か月での投資回収が可能で、かなりの収益増加が見込めることがわかったのです。
病床稼働率の向上、処理速度および患者フローの改善、スタッフのストレス軽減などの効果が積み重なり、INSIGHT は収益への貢献が可能なソリューションであると判断されました。
今回のパートナーシップは、お客様と密なコミュニケーションを通じて、課題を発見から解決するというゲティンゲの真価を示すものであり、大きな成功です。今後船橋整形外科病院様とのパートナーシップを発展させることを楽しみにしています。
病院スタッフが満足できるシステムへ
医師、看護師、理学療法士、病院スタッフ、 そしてゲティンゲのエキスパートが一丸となり、導入計画を進めました。導入にあたっては、150 を超える船橋整形外科病院のニーズに基づいたリクエストをヒヤリングした上で、病院の運用にあわせてカスタマイズされたINSIGHTのシステム構築を行いました。例えば、患者のニーズや症状をシステム全体で色分けすることで、スタッフが自分のタスクを素早く知ることができる機能などです。本プロジェクトは、契約から本稼働まで4 か月で完了することができました。
稼働後も継続して INSIGHT がもたらすメリットや使用感などを中心にした、詳細なアンケートを実施しています。学習曲線や習慣の変化にも関わらず、わずか5か月後でスタッフの満足度は向上していました。デジタル化された病床管理は非常にわかりやすくリアルタイムで更新され、スタッフの配置も素早くでき、病床稼働率は80%以上に上昇しました(2022年6月のピーク時は90.5%)。
進化を続けるシステム
ゲティンゲのノウハウと経験は、INSIGHTの機能の一端を担っており、病院変革パートナーシップが進むにつれ、船橋整形外科病院のシステムを進化させています。ゲティンゲのエキスパートが病院スタッフとともに日々の業務に関わり続けるという事実は、緊密な連携を保つための方法のひとつです。
今後、船橋整形外科病院では病床数の増加に合わせてスタッフのシフトを最適化することや、緊急入院が必要な際の対応をより詳細に行うこと、病床管理のさらなる自動化を行うことなどを、ゲティンゲに期待しています。
船橋整形外科病院
3病棟で106病床
年に5,500件の外科手術
3つのクリニックの27の診療室
船橋整形外科病院は1989年に設立され、地域医療への貢献、スポーツ医療の推進、整形外科の専門的な高度手術の実施の3つの役割を担っています。整形外科病院としては日本で初めて国際医療機能評価機構 JCI(Joint Commission International)の認定を受けています。
導入事例 ホワイトペーパー
船橋整形外科病院が持っていた課題をどのように改善したか、ホワイトペーパー「デジタル化で病床稼働率の向上とスタッフのストレス軽減を可能に」でご覧ください。
効率的な入院予約と病床管理の実現 ~Getinge社の IT システムを導入して~
第26回日本看護管理学会学術集会にてランチョンセミナーを行い、導入事例についてお話いただきました。動画で詳細をご覧ください。
座長:叶谷由佳先生(横浜市立大学副医学部長/看護学科長医学部 看護学科老年看護学教授)
演者:小形松子先生(船橋整形外科病院看護部長)
INSIGHTで患者フローマネジメント管理
INSIGHTは、入院から退院までの患者フローをコントロールします。部門内および部門間の調整とコミュニケーションを確保し、患者様一人ひとりに最善のケアを提供します。
病院変革パートナーシップ
ゲティンゲのコンサルタントは、病院の経営陣およびスタッフと協力して、ワークフローを合理化し、患者とスタッフ両方の満足度を高めます。病院の戦略と指標に沿った取り組みによって患者に関わる課題を改善し、費用対効果を高めます。